部活もない、日曜日。
晴れ渡った空とは裏腹に、浮かばれない顔が一人・・・。
「だから、私は嫌だって言ってるのよ!!」
四人の中に一人だけ、拒否っている人物が一人。
何故拒否っているのかというと、それは、数日前に遡る・・・・。
−数日前の昼休み−
「なぁ、今度ダブルデートせぇへん?」
「「はぁ??」」
忍足のいきなりの発言に、二人の声が合わさった。
「いやぁ・・・とダブルデート経験したいと思ってなぁ。なぁ?☆」
「ねぇ、良いでしょ?お願い!!」
親友のには頼み込んだ。
「親友がたのんどるんだから、えぇやろ?」
忍足は滅茶苦茶良い笑顔をに向けた。
「気持ち悪い笑顔を向けるな。関西人。」
は”向こうむけ、向こうを”と言いながら、嫌な感情を隠すことなく顔に出す。
「そうだなぁ・・・。まぁ、一緒に行く相手を選んで良いなら行っても良いよ。」
「一緒に行きたい相手を選ぶか・・・跡部はどない言うやろなぁ?」
跡部景吾。俺様の癖して、彼女の前ではかなり弱い。かなりへたれ。
周りから見ればかなり哀れな奴だ。
「どう思う?。」
忍足は、彼女であるに意見を求めた。
その質問に、は極上の笑顔で言い放った。
「の相手は、跡部君だからvv」
は、親友のに言われた事でも嫌そうだったが・・・・
「ね?vv」
有無を言わさない笑顔で、攻撃しただった。
「嫌だ!!殿、私にも男を選ぶ権利があるはずよ!!お願い!!」
”跡部なんか嫌!!”その一心で、はに縋り付く。
「跡部って・・・ほんま、愛されてないんやなぁ・・。」
忍足は、明後日の方向を向きながら嘆いた。
哀れ跡部。へたれ跡部。グッバイ跡部☆←(え!?)
「ん〜・・私は、跡部君を呼びたいんだけどなぁ・・・。」
黒い笑顔で、にいう。
「はなんで跡部を呼びたいん?理由言えば納得するんちゃうか?」
「しねぇよ。貴様はそんなに私と跡部を恋人にしたいのか!!」
間一髪、忍足に突っ込んだ。そうだ、彼女は絶対に納得しないのだ!
「の反応が好きだからvv」
またまた、笑顔で毒を吐く。
「うぐっ・・・大体・・・奴だって”違う女と約束がある”って言ってたぞ!!」
そんなに、は頑張って反抗する。
だが、彼女にそんな抵抗は無駄だった・・・
「大丈夫、跡部君に用事があっても、私が頼む(殴ってなくす)から☆」
「嫌〜!!!!畜生!!絶対キャンセルするなって言ってきてやる!!!」
は泣きながら、教室をあとにし全速力で跡部の教室へと向かった。
「・・・・・・・・あの速さは世界を狙える!!!」
訳の分からない台詞を言いながら、拳を作る忍足侑士。
本当に訳が分かりません。何を言っているんだ。
一方、やっと跡部の教室に辿り着いたさん。
跡部の胸倉を掴み、一言。
「跡部!!今すぐ外国へ行け!!日本に戻ってくるなぁ!!」
「・・・・・・は?」
突然訳の分からない事を言われた跡部の反応は的確だと思われる。
誰だって、こんな反応しますよね。
「だから、外国に一週間行ってこい!!寧ろ永住して帰ってくるなぁ!!!」
はかなり焦っている。
それも、跡部とデートは御免だからである。
「何言ってんだ?」
不思議そうな跡部と、必死な。
そんな二人の背後から、
「か・す・みvv」
めっちゃ、笑顔なと、忍足が現れた。
悪魔が降臨してきた。皆さ〜ん。非難してくださ〜い。
「ひぃぃ!!!」
涙目になりながら、は跡部にしがみつく。
こんな光景、滅多に見られないぞ!!!写真、写真!!!←(五月蠅いぞ)
「や。景ちゃん。から聞いたんやけど、日曜日他の女とデートなんやって?」
ニコニコと、笑顔を絶やさずに、忍足は跡部に質問する。
「ん?・・・あぁ、日曜日はに頼まれてる用事があるんだが?」
跡部の台詞に、と忍足は目が点になってしまう。
「・・・・却下しろ。それは却下しなさい、跡部!!
じゃないと、あんたなんか一生無視してやる!!!」
ガクガクと思いっきり跡部の肩を前後に揺らしながら叫ぶ。
お嬢さん、そんなに激しくやったら跡部君の首の骨が折れますよ?
「な!?!!ちゃんとに話してないのかよ」
跡部は、苦しそうになりながらもに向かって叫んだ。
「・・・・御免☆」
もの凄い軽いノリで返された跡部は項垂れた。
「・・・・・うん?どういう事や?俺にも分かるように説明してや。」
話が読めない忍足は、自分にも説明してくれるように促す。
「あのね、跡部君の秘密をこの間知っちゃって、
口止めする代わりに言う事一つ聞いてもらうんだ☆」
・・・・・最強か。此奴。
「秘密・・・・?なになに?俺にも教えてな☆」
忍足はワクワクしながらに頼み込む。
君の彼女・・・・本当に凄すぎる。
「ん〜・・・とね・・・。」
は、チラッと冷や汗をかいて、青ざめている跡部を見た。
「・・・・御免ね。いえないや、侑士。やっぱり秘密。」
その発言に、忍足はショックを隠せない。
「・・・俺に言えへん事なんて今までなかったのに・・・。」
あまりの悲しさに、今にも泣きそうな忍足。
・・・・・・・・・涙腺弱っっ!!!!
「ふぅん・・・・。秘密なんだ。ならば、私と忍足も二人に言えない秘密でも作るか。」
は、跡部から離れて”なぁ?忍足。”と言いながら悲しんでいる忍足に近付く。
「・・・おい。。良いのか?忍足がお前に秘密を作るぜ?」
跡部はひっそりとに話しかけた。
「ん?侑士は秘密なんて作れないよ☆寧ろ、秘密を吐かせるから平気。」
は、悪魔の笑顔をしながら跡部の質問に答えた。
そんな二人の内緒話が聞こえてしまったは、使い物にならないと知った忍足から離れて、
「・・・・いいや。他の男と秘密を作るか。忍足も使い物にならないな。」
とがっかりした様子で肩を竦めた。
「、何処に行くの?一緒に遊園地行こうねぇ。」
携帯を持ち出し、何処かに行こうとするに向かっては有無を言わさない笑顔で言う。
「あ〜?私はこれから、ある男と密会してくる。日曜のダブルデートなんぞは行かん。」
”跡部なんぞ誰が・・・。”と付け足しながら拒否る。
嫌われているな・・・・。可哀想に。
「ふむ、反抗期だね?の秘密を跡部君に話しちゃうよ?」
にんまり笑っていうに跡部は・・・
「秘密って?」
と興味津々に聞いてきた。
「話したければ話せ。じゃあね〜。」
携帯で、誰かと話をしながらは教室を後にした。
以後、彼女の姿を見た者はいなかった。
そんな三人のやり取りなんぞ、もう全く見えていない忍足。
「はぁぁぁぁぁぁ・・・・・。」
などと、深い溜め息をつく。
相当ショックだったらしく、彼の目には涙が溢れ出して今にも流れてしまいそうである。
彼には”男なら泣くな。”論は全く通用しない。
「シクシク・・・・。」
と遂には泣き出してしまった。
女々しい・・・・女々しすぎる!!!いつもの忍足は何処に行った!!!
「どうすんだ?当の本人がいなくちゃ計画が・・・・。」
跡部は、に囁いた。
凹んでいたにも関わらず、
「なんやん?計画って。その位は仲間はずれにしないで教えてくれるやろ?」
と、忍足はすかさず内緒話をしている二人に突っ込んだ。
凄い関西魂だぞ。忍足侑士。
「ん・・・良いよ。」
は先ほどとは違い、すんなりと忍足に教えた。
「あのね、実はの誕生日を祝いたかったの。だから、跡部君にお願いして
遊園地貸し切りにしてもらったの。」
そんな計画を教えてもらった忍足が、跡部の方に視線を向けると彼は苦笑いを浮かべていた。
「でもなぁ・・・。自分の誕生日なら、好きな奴といたいんやない?
跡部といるのは、かなり拒否るとおもうで?」
計画を聞いた忍足は、ついポロッと本音が出てしまった。
「ふぇ〜ん!!なんだよぅ!!!私は楽しそうな事を考えたのに・・・侑士の馬鹿ぁ!!!」
は思いっきり拳を振り上げ、その拳が見事に忍足の顔面にヒット!!
・・・・・・哀れだ、忍足。
「ぐふっ・・・からの愛の鞭やな・・・。」
顔面に食らったが、忍足は痛みに耐えた。
・・・・・・・というか、お前何言ってるんだ?
「俺思うんやけど・・・彼女、誕生日をさっき電話していた男と過ごすんやない?」
我に返り、忍足は付け加えていった。
「・・・・ならば、後を追い掛けるだけよ!!跡部君!車用意!!」
何故か、妙に警察らしくなっただった。
そんな、張り切っている彼女を宥めるかの様に忍足は
「、やはり好きな奴と一緒にいさせた方がえぇんやないの?」
と背後から言った。
「私が、といたいんじゃぁぁぁ!!!」
は、今度は忍足の股間を蹴った。
それを見ていた跡部は、青ざめていた。
一方は・・・?
「やれやれ、秘密を作るなら私も秘密を作るまで!!!はっはっはっはっは!!!」
と高らかに笑いながら待ち合わせ相手を待っていた。
その頃、未だに急所を押さえながら藻掻き苦しむ忍足を横には
「侑士の馬鹿ぁぁぁ!!!」
と泣き叫ぶ。
”泣きたいのはこっちだ。”と思った忍足と跡部だった。
「な、なぁ・・・こんな事しとる間にも彼女は他の男と会ってるんやろ?
跡部、ここは良いから先に行けや。」
なんとか平然を装いながら忍足は、跡部に指示する。
その光景は、かなり痛々しい。
「あ・・・あぁ。」
跡部は気の毒そうに忍足を見ながらも、の後を追った。
「・・・なぁ、はなんでと跡部を一緒にさせたいん?」
そんな忍足の質問には、
「・・・・私は、あの二人が一緒にいる方が嬉しかったから。」
と涙目になりながら答えた。
「なるほどなぁ。せやけど、彼女は跡部といたくないって言ってるんやろ?」
少しは痛みが引いたのか、先程より余が見られる話し方だった。
「私のエゴなのは分かってるよ。」
とは泣きじゃくってしまう。
一方その頃、は待ち合わせ相手と会っていた。
「久しぶりだな。見る度にいい男だね。惚れ惚れしてしまうぞ。」
彼女が会っていた相手・・・・・それは・・・・。
「久しぶりじゃのう。メールがあったときには吃驚したぜよ。」
なんと、立海の詐欺師と言われている男・・・・仁王雅治がそこにいた。
そんな二人の丁度真後ろに跡部発見!!!
(な、何で仁王が!!!?)
跡部はショックを隠せない。
「今日は、二人で秘密を作りたいが為に呼んだんだ。」
は、”良いだろ?”と尋ねながら仁王と腕を組む。
後ろに跡部がいるのも知らずに・・・・。
「秘密ねぇ・・・・。じゃあ、今から俺の部屋に来る?」
ニコッと笑い、自分の部屋にお持ち帰りしようと企んでいる詐欺師。
「やめろ!!!」
跡部は思わず飛び出し、二人の間に割って入った。
「「あ??」」
二人は、自分たちの間に割って入った人物に視線を向けた。
「・・・・・・・なんでお前がこんな所にいるんだ?」
は、邪魔されたのが面白くないのか跡部を睨み付けた。
その形相はかなり恐ろしい。
「お〜お〜・・・・・ストーカーでもしてるのか?氷帝の帝王と呼ばれている男が。」
クスクスと笑いながら話す仁王。焦っている跡部とは違い、彼には余裕が見られる。
「な!?・・・こいつは俺のだ。返してもらうからな。」
との腕を掴み、仁王から逃げるように跡部は走り出す。
「・・・・・・・・・・誰が貴様の女だって?」
かなり頭に来ているは、ドスの効いた低い声で跡部に尋ねる。
「お前だ、!!」
跡部は怒られるのを覚悟で叫んだ。
「はぁ?とうとう本格的に頭がいかれたのか?病院に行って見てもらったらどうだ?」
フン・・。と跡部の事を馬鹿にするさん。
「俺は好きなんだから良いだろ!!お前がいなくなったのでが泣いているんだからな!!!
早く行くぞ!!!」
跡部は再びの腕を掴み、歩き出した。
「何でそんなに付き合いたいんだか。諦めろよ、跡部。」
は嫌々腕を引っ張られながらブツブツと呟く。
「諦められるか。他の男となんて会うんじゃねぇ。
お前は俺の側にいれば良いんだ。」
跡部は、珍しく顔を赤くしながら言った。
「・・・・・・・独占欲強すぎ。しかし、照れてるのか?顔が赤いぞ?どうした、女好き。」
跡部の照れている顔を見て、からかい半分に言った。
「日曜、貴様をダブルデートの相手に選んでやるよ。」
「・・・・な?」
のいきなりの発言に跡部は歩みを止め振り返った。
急に歩みを止めた跡部を不思議そうに見た。しかし、次の瞬間には笑いだし、
「どうした?嫌なら別にいいんだぞ?」
と悪戯っ子の様に言った。
「い、嫌な訳あるか!!」
本日二度目。彼は赤面しながらズカズカと歩き始めた。
「あのさぁ、手首掴むんじゃなくて、手を繋ごうや。」
掴まれている手首が痛むのか、手を繋ぐ事を提案する。
「あ、あぁ・・・。」
のいきなりの発言に恥じらいながらも手を繋ぐ跡部。
今回、彼が案外純なんだと分かった。
「・・・・・・と、まぁそんな感じで今日に至るわけなんやけど。」
一体誰に向かって解説してるんだ。忍足。
「なんで喧嘩になるんやろうなぁ?」
彼は、やれやれと溜め息つきながら隣にいるに尋ねる。
「ん〜・・何でだろ。」
は首を傾げた。
そう、此処は遊園地の目の前。
その目の前でと跡部は喧嘩しているのだ。
「ミニスカの何が悪いんだ!!男ならもっと喜べ!!!」
等とお互いに叫びあっている。
今日の喧嘩は”ミニスカはくのは止めろ”という跡部の発言から始まったのだ。
「跡部君は、他の男にミニスカ姿を見せたくないんだよねぇ。」
ニンマリ・・・と笑いながらは、喧嘩をする二人の間に割り込んだ。
「はぁ!?折角貴様の為に選んだのになんだそれは!!!
お前の家にいるときだけはけというのか!!!」
の言葉に、ますます苛々してきたのかは更に声を荒げる。
「あいつら・・・もう自宅に行くような仲なんやなぁ。」
ボソリ・・・と呟いた忍足は一人怪しい妄想を始めた。
一体、どんな妄想をし始めたんだ。忍足侑士。
「・・・まぁ、良いから中に入るぞ。」
喧嘩をやめ、の手を取り遊園地の中へと跡部は入っていく。
そんな二人の後に続いて、忍足とも遊園地の中に入っていった。
「跡部、今日は手を繋ぐより腕組みたい。文句ないよな。」
有無を言わさず、は手を繋ぐのを止めて跡部と腕を組む。
「何だかんだ言って、上手くやっとるみたいやな。あの二人。」
「ねぇ?こっちが妬けちゃうよ。」
は笑いながら忍足に言った。
そう言えば、以前跡部が『べた惚れ』と言っていたなぁ。と思い出した忍足。
バカップルが会話をしている間に乗り物乗り場に着いていた跡部達は、”早く来い”
と言いながら手招きをしている。
それに気付いた忍足は、
「いこか。」
との手を取り、二人の元に向かった。
「・・・・疑問なんだが、何故強は人がいないんだ?日曜なら沢山いるはずだろ?」
は、遊園地に入ってからずっと気になっていた事を口にした。
「今日は、来たくなかったんやないのか?なぁ??」
彼女の質問に忍足は、サラリ・・・と答える。
「ふぅん。しかし、盛り上がりに欠けるな。よし、誰か呼ぶか。」
「だ、誰を呼ぶんだよ。」
跡部は、彼女の発言にかなり挙動不審になる。
周りから見れば、かなり怪しい。
そんな彼の行動にが気付かないはずもなく、
「誰だろうねぇ?」
と意地悪げに言う。
「あ、もしもし?青学の諸君。今すぐに○○遊園地まで来てくれ。
お前達なら、一分もあれば着くだろ?じゃあな。」
「あちゃぁ・・・・・・・こりゃあ、一波乱ありそうやな。」
忍足は苦笑いをした。
数分後。
「今日はなんかあるんすか?」
遊園地に突然呼び出されたメンバーを代表して、桃城がに話しかけた。
「いや、ただ単に盛り上がりに欠けるから呼んだだけだ。」
つまらない、それ以外に呼んだ理由はない。ただそれだけだ。とは答える。
「参ったな・・・始めははこんな筈やなかったのになぁ。」
コソコソと内緒話を始めると忍足。
「どうしようか・・・皆を狙っている人達だからなぁ。」
困ったように思考を巡らせる。
「は、跡部とくっつけたいんやろ?それなら、片っ端から潰していくしかないんやけど・・・。」
忍足は、かなり面倒くさそうに言った。
自分は本当なら愛しい彼女と楽しく遊園地ライフ(?)を満喫してるはずなのに・・・。
そんな思いが頭の中で巡っている。
「侑士・・・お願い。」
ウルウルと涙目になりながら忍足に訴える。
そんな彼女を見て忍足はタジタジするばかり。
「跡部、お化け屋敷だって。一人は嫌だから一緒に入るぞ。」
二人が陰で敵を抹殺している事など全く知らずに、こちらは遊園地を満喫しようとしている。
現在、生き残っている青学メンバーは三人。
「あ、あぁ。」
さりげなく、彼女にリードされながら跡部はお化け屋敷の中へと入っていった。
一分後、彼の悲鳴がお化け屋敷から聞こえてくる事になる。間違いない!!!
「ちょ・・・・お前役に立たないな!!最低だ!!!」
暗闇の中で、ギャーギャー叫んでいる跡部にキレるさん。
「あかん・・。彼奴お化け屋敷苦手やったんかいな。」
”かなりまずい・・・。”忍足の表情からはそんな感情が見て取れる。
「なんか、跡部君可愛いなぁ☆」
違う意味では萌えていた。そんな彼女の後ろで忍足は、青ざめた表情で見つめていた。
数十分後。さんが出口から出てきて跡部に言い放った言葉。
「もう帰る。」
・・・・・・でした。
跡部は、帰ろうとするの手を引いた。
「つ、次はジェットコースターだ・・・・。」
弱々しく言う跡部にはため息をつきながら
考えていた。
「嫌。もうウンザリだ。」
かなり幻滅したのか、勢いよく腕を振り払う。
「このままだと、跡部は完璧に嫌われるな。」
可哀想に。そう思っていても助け船は出そうとしない忍足。
そんな時・・・。
「。そんなにピリピリしなくても良いだろう?
ここは一つ、跡部に付き合ってやったらどうだ?」
手塚は、に提案した。・・・・・いたんだ。部長←(酷っ!!)
「は?付き合うったって、こんなに弱々しいんじゃな。一緒にいても意味無いだろ?
寧ろ時間の無駄だ。」
跡部を見下し、呆れ返りながら手図下の意見に反論する。
「分かった。次はジェットコースターな!!」
跡部は、の台詞がグサッと刺さり青ざめた顔をしながらも
立ち上がり乗り場へと彼女を連れて歩き出した。
「跡部・・・の事になるとほんま必死やなぁ。」
忍足は苦笑いしながら言った。
「ふ〜ん。じゃあ、あの人の弱点ってさんって人なんだ。」
その話を聞いていた、青学のルーキー越前リョーマ。
「・・・・・・・・・。」
(此奴、いつの間にいたんや?!)
顔には出していないが、忍足は内心心臓バックバク。寿命が十年は縮みました。ハイ。
「ねぇ、俺も一緒に乗っても良いよね。」
そんな忍足を置いて、リョーマは跡部達に近付き言った。
「ね、良いでしょ?」
リョーマは小悪魔的な笑顔で跡部をチラみした。
「・・・・何言っ「良いぞ。」
は、案外あっさりとリョーマを隣にする事を承諾した。
勿論、跡部は面白いはずもない。
「・・・おい。忍足、貸せ。」
跡部は、バカップルの幸せを奪おうとする。
さんはモノではありませんぞ。跡部君。
「はぁ!?ふざけんなや!!お前なんかにを渡してたまるか!!!」
忍足は必死になってを強く抱き締め跡部に渡さないようにする。
「ちっ。良いじゃねぇか?ジェットコースター乗るだけなんだからよ。」
”も乗りたいよなぁ?”と笑顔で話しかける。
「・・・侑士はジェットコースター嫌いなんだっけ?」
「嫌いやないで?しかし、跡部と一緒に乗せるのはいやや。」
疫病神・・・・忍足は、跡部の事をそう認識した。
「私に良い案があるから大丈夫!!」
どんな良い案なのか分からないが、は忍足と跡部を乗り場に連れて行った。
「これで良し!!」
は自信ありげに答えた。
「なんやんこれ・・・。」
「それは、俺の台詞だ・・・。」
なんて事でしょう。そこには、隣同士で仲良く(?)
座っている忍足君と跡部君がいるじゃありませんか!!
「うん?お前達、仲良いな。付き合っているのか?」
からかい半分に前の席に座っているは言った。
「違うわ。俺の恋人はだけや。」
跡部なんか嫌だ。例え、女で美人で最高だとしても自分はこんな奴絶対に選ばない。
「俺だって、お前なんかよりとのが一番良い!!」
ギロリ・・・との隣に座っているリョーマを睨み付ける。
「なんか、跡部さんが睨むよぅ。」
あからさまに態とらしくにくっつき甘え始めるリョーマ。
「おいおい、睨むな。怖がっているだろ?」
は、リョーマの頭を撫でながら跡部をしかる。
「この一年坊主がぁぁぁ・・・。」
跡部に、殺意が目覚めた。
人殺したら、犯罪者になってしまいますよ。跡部たま。
「怖がるんじゃないぞ?大丈夫だからな。」
と、言い終えた直後にはリョーマの頬にキスをした。
「おい!!!!何で俺にはしないで、そいつばっかりにすんだよ!!」
切れた跡部は、怒鳴り散らした。しかし、よく見ると涙目になっていた。
(なんか・・・・後ろつまらなかったな。)
なんて、は前の状況をつまらなそうに眺めていた。
その時・・・・
ガタン・・・・・・
ついに、ジェットコースターが動き始めた。
「おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「あははははははは!!!!」
反応は人それぞれ。しかし、そんな中で忍足だけは
(降りた後、地獄になるんやろうなぁ・・・・。)
と、乗り終わった後の事を考えていた。
「なぁ、。二人で観覧車にのろか?」
乗り終わった後の事がもう想定内だった天才は、
地獄(跡部)から一刻も早く逃げたかった。
二人が逃げ出した事なんぞ気付かずに、最悪の雰囲気に包まれているのが三人・・・。
「跡部〜・・・・・。機嫌直せ。な?」
「そんな事くらいでキレるなんてまだまだだね。あんた、まだキスしてなかったの?」
リョーマの会心の一撃。見事、跡部の心臓を抉りました。
「ゆ、。行くで!!!」
此処にはいられない。忍足はを連れて観覧車へと逃げていった。
「うるせー・・・チビが。おい、。俺様にも今すぐキスしろ。」
リョーマの一言・・・存在自体が気に食わないのか、跡部はズイッとの近くに寄った。
珍しく、強気の命令口調で言われたは、かなり不思議そうに
「何故だ?」
と跡部に尋ねる。
「お前は、俺の彼女だからだろうが。」
跡部は、の顔に近づいた。
「あ〜・・・跡部が壊れとるわ。」
観覧車の中から暖かく(!?)見守っている忍足は、直感でそう思った。
「拒否する。」
は、キスするのを嫌がり近付いてくる跡部から離れるように後ろに後退する。
「なんでだよ・・・。」
跡部は、悲しそうな顔でを見た。
「だから、あんたが嫌いなんでしょ?」
リョーマは、跡部をからかいながらに近付く。
「ふぅ・・・。そんな顔するなよ。跡部、こっちに来い。」
仕方なく落ち込んでいる跡部に手招きをする。
「お?何か変化があったみたいやな。」
面白そうに、忍足は観覧車の中から見下ろす。
「・・・・なんだよ。」
今にも泣きそうな顔をしながら、渋々言う事を聞いた。
「本当は人前でするのは嫌なんだが・・・・。」
ブツブツ文句言いながらも、跡部を引き寄せては唇にキスをした。
彼女は、人前でそんな事をしたくなかったのだ。
「な・・・・。」
いきなりのキスに跡部とリョーマは驚いてしまった。
「おぉー!?、見てみ!!!!」
そんな光景を見た忍足は、かなり興奮気味で彼女を呼ぶ。
「なになに?きゃ〜!!!良いなぁ!!!」
は、見た瞬間発狂した。
「・・・・・・こら。しろって言ったのはお前だろ?お前からもしろ。
この馬鹿が・・・・。」
チッ・・・と舌打ちしながらも跡部に向かって命令する。
人前で恥ずかしがりながらもキスをする跡部。
「ギャ〜!!!あのバカップル!!!」
は赤面しながら叫んだ。
その横では、忍足が悶々していた。
「大胆やなぁ・・・・あんな人前でキスするなんて。」
「ん・・・・?」
まだ、行為の最中なので視線だけを忍足達に向ける。
「お前等、いつまでいちゃついてんねん。」
忍足は、軽く溜め息をついた。
ふと、を見てみると彼女は手で顔を隠し赤くなっていた。
「?どないしたん??」
忍足は異変に気付き彼女の顔を覗き込む。
「なんだ?キスを見るのが珍しかったのか?」
やっとキスするのをやめて、離れたはに聞いた。
「むぅ・・・他人のなんか、見た事無いもん!!」
は顔を赤くしながら反論する。
「侑士とだってした事無いもん!!!」
と爆弾発言までしだした。
「あぁ?てっきり済んでるもんかと・・・。」
跡部は眉間に皺を寄せながらに近付いた。
「へぇ、私はもう最後まで済んだと思っていたんだがな。」
忍足は、手が早い。は彼の事をそう認識しているのだ。
「馬鹿!!高校生は、清いお付き合いやろ!!!」
忍足は、拳を作り叫んだ。一体いつの時代だ。お前は。
「私に魅力がないから、侑士は手を出さないのよ〜!!!馬鹿!!!」
何故か、また忍足を殴り出す。
「な!?ちょお待て!!!」
おしたりは、すかさず走り出す。
「〜!!!!!」
忍足侑士。今日もまた泣きそうです。
「魅力はあるが、手を出すのが早いか遅いかの差だと思うんだけどな。
忍足はそれだけの事を大事に思っているんだろうな。」
良い事だ。はそう思って満足していた。
「ふんっ!!!」
は、忍足に向かって鞄を投げる。
忍足は、それをあっさりとキャッチしてしまった。
「魅力がないなんて言ってないやろ!!!」
何でこんな事に・・・。忍足は、もう頭がどうにかなってしまいそうである。
「・・あう〜・・・・。」
は泣きながら忍足に抱きついた。
「よしよし・・・。」
忍足は抱きついてきた彼女を愛しそうに抱き締め頭を優しく撫でてやる。
「良いなぁ。大事にされて。」
は全貌の眼差しで二人を見つめていた。
「あ〜ん?俺だってお前の事一番大事に思ってるぜ?」
跡部はさりげなくの手を握った。
「お前は、他の女ともイチャイチャしてるじゃないか。一緒にいたい時にいない最低な奴だよな。」
手を握りかえしながらも、は溜め息をついた。
「分かった・・・。これからは、お前の側にいるから。」
跡部は不意打ちに、またにキスをした。
「・・・・っ。全く、言わないと分からないのか。お前の眼力な何の為にあるんだ。」
テニスの為です。絶対に。
「・・・悪かった。」
本当に悪かったと言う感じで、跡部はに謝った。
「・・・・・・ふん。今夜はお前の家に泊まるけど、構わないよな?」
プイッと顔を逸らしたままは尋ねる。
「・・・・良いぜ?今日は寝かさないからな。」
跡部は、不適に笑いながらの手を取り自分のポケットに入れた。
「やれやれ、寝かせてくれないなら明日は学校は休みだな。」
と言いながらは、苦笑するしかなかった。
「え?え!?」
と、動揺する忍足。
「いや・・・あの・・そんな。」
いつになくかなり動揺している忍足さん。
「いいなぁ・・・は。私も思いで欲しいなぁ。」
は立ち上がり、チラッと忍足を見た。
「お、思い・・・・出?」
忍足はさらに動揺してしまう。
「思い出ちょうだい?」
なぜか、忍足に迫りだした。
「思い出ね・・・。」
そう呟きながら、の近くに寄った忍足は彼女の顎を上向かせる。
「侑士・・・?」
忍足の意味不明な行動に戸惑う。
「思い出、欲しいんやろ?」
クスリ・・と笑いながら、彼女の耳元で囁く。
そんな忍足から、は顔を真っ赤にしながら離れようとする。
「おっと・・・逃げたらあかんで?」
忍足は、逃げないように半ば強引に彼女の腰元を持ち引き寄せる。
「好きやで?・・・。」
もう逃げる隙を与えずに、忍足はの唇に自分のを重ねる。
「(ギャァ〜!!!顔近いからぁ!!!!)」
半ば、はパニック状態に陥った。
一方、跡部とは次々乗り物に向かっていった。
「思ったんだが、跡部は手が早いよな。」
ベンチに座り休憩中にふと彼女は言った。
「あ〜ん?忍足のが早いだろ。」
”ほれ”と、にアイスを渡す。
「お前、付き合う前から手を出してきたじゃないか。私のファーストキス返せ。こん畜生。」
受け取ったアイスを舐めながら文句を言い出す。奪っちゃったモノは返せませんよ。さん。
「あれは、お前をどうしても手に入れたかったからやったんだが?」
しれっと答え、買ってきた珈琲を飲む跡部。
「覚えているだろうな・・・・。その後お持ち帰りなんかしやがって。」
は、シクシクと泣き真似をし始める。
・・・・・・・・・・・ガスッ。
鈍い音がした。原因はが、忍足に頭突きを食らわしたのだ。
「うぅっ・・・いいっつぅ・・・・。」
かなりいたかったのか、頭を抱えながらその場にしゃがみ込む。
「・・・吃驚した。」
は顔を真っ赤にしながらまだ痛がっている忍足を見た。
「いきなりは酷いで。折角の初キスやったんに・・・・。」
涙目で、を見上げる忍足。相当痛かったのか、心が痛むのか・・・なんなのか。
「え!?侑士は何回もしてると思った・・・。」
は、”ご免なさい”と忍足の頭をさする。
「跡部と一緒にしたらあかんで?・・・。」
グスグス・・・と男泣きをしてしまう。
「御免ね?」
何となく忍足を可愛いと思って撫でる。
「・・・・詫びっつー事で、昼位奢る。」
跡部はベンチから立ち、に手を差し出す。
「ふん。お昼奢るより、愛で返せ。浮気は許さん。浮気したらお前なんか二度と好きになるか。」
嫌味を言いながら、手を握り立ち上がる。
「お前がいるなら他の女はいらない。お前だけだと誓ってやるよ。」
跡部は、の手の甲にキスをした。
「ならいいさ。」
ニッコリと満足そうな笑みを浮かべる。
「よし、じゃあそろそろ昼飯食いに行くか?忍足達も呼んで・・・。」
とあたりを見渡す。
「あそこにいたぞ。しかし、何故忍足は地面に這い蹲っているんだ?」
二人がいる方を指さし、疑問に思う。人を指さしてはいけませんぞえ?
「「行ってみるか。」」
二人は声を合わせて、忍足達の方に向かった。
「なぁ、どうかしたのか?」
「あ〜・・・・キスしたら頭突きが・・・。これもあ「話が繋がってねぇよ。」
忍足が話しかけているのに、ゲシゲシと蹴りながら突っ込む。
「!!もう帰ろう!!」
跡部から、を奪いは忍足からの逃走を図る。
「な!?!!!?」
跡部と忍足は慌ててしまう。
「殿、これから四人で食事とか・・・それに、今日は私跡部の家に・・・。」
突然、腕を掴まれてしまったは気まずそうだが話しかける。
そんな後ろから忍足が、かなりのスピードで追い掛けてきての腕を掴む。
「どうしたんや!?」
と叫び出す忍足。
そんな忍足には涙目になりながら言った。
「・・・は、恥ずかしいんだ〜!!!」
と跡部はやれやれという顔をしながら二人を見ていた。
「恥ずかしいって・・キスが嫌だったんか?」
違う。何故そう解釈するんだよ。
「殿。キスなんか慣れだ。跡部なんぞ恥ずかしいと思う前に
それ以上の事を要求してきたかからな。な?跡部。」
と、跡部に同意を求める。
「分かんないけど、恥ずかしかったっ・・て!?跡部君!!私のにぃ」
は、跡部に向かって走っていった。
「なんだよ。」
と跡部はバツが悪そうに笑う。
「なぁ、俺の顔見てや。。」
クゥ〜ン・・・とまるで捨て犬のような瞳で彼女に訴える。
「う〜・・・。」
はぶーたれながらも、忍足を見た。
「跡部、これからは別行動しないか?」
ボソッと跡部の耳元で、二人から離れる事を提案する。
「じゃあ、行くか。」
跡部達はそっと二人から離れた。
「よしよし・・・・ん?お二人さん。何処に行くんや?」
を抱き締めながら、去ろうとした二人に気付いた忍足。
「・・・・・・・・・・。」
”こんの馬鹿が・・。”は、歩みを止め忍足を睨んだ。
「余りに毒素が強くてな。ついて行けん。」
「ダブルデートやろ?別行動はあかんで?なぁ?。」
反論するより、先ず毒素とはなんなのか突っ込めよ。忍足。
「・・・・忍足は、といるんだろ?邪魔したら悪いじゃねぇか。」
跡部はもっともらしい事を言った。
「しっかり頑張れよ。」
そう言って忍足の肩を叩き、と二人で出口に向かってしまった。
「ふぅ・・。ま、ええか。」
(あの二人といたら地獄をまた見るかもしれんしな。)
と、一人納得した忍足だった。
「やれやれ、キスをしていないとはな。初々しい・・・。」
「そうだな・・・・。」
跡部は、遠い目をしている。
「さて、もう私を家にお持ち帰りするか?それとも違う場所に行くか?」
と跡部に選択するように命令をする。
「・・・・昼飯食いに家に来るか?」
「顔が真っ赤だぞ?跡部。」
は、照れている彼をからかった
「う、うるせぇな。行くぞ!!」
早足で、彼女を引っ張り自宅に向かう。
その後、二人がどうなったかは・・・・・・・・口が裂けても言えません。
そんな頃・・・・・
「、帰るで?」
忍足は、の様子を見つつ立たせた。
「これからどないする?」
忍足は、俯いたまま顔を見せてくれないに優しく話しかける。
しかし、は真っ赤になりながら俯いたままだった。
「・・・・・・。」
(参ったわ。どないしよ。)
反応のない彼女にどう対応して良いのか分からず、忍足は立ちつくしてしまう。
「侑士の行きたいとこでいい・・・。」
やっと答えた。
「・・・・う〜ん。俺はの行きたい場所がえぇんや。」
ニコッと笑い、彼女に話しかける。
「じゃあ、アイス食べたい。」
涙声で語る。
忍足は、そんな彼女の手を取りアイス売り場へと向かった。
「どのアイスがえぇ?好きなの選んでええよ。」
笑顔を絶やさず、必死に彼女に話しかける。
「苺。」
は涙目になりながらも笑ってアイスを選ぶ。
(ちょっとは、機嫌良くなったか。)
と忍足は思った。
「ほな、苺のアイス一つ。」
忍足は、店員のお兄さんに注文する。
「かしこまりました。」
お兄さんは、営業スマイルを絶やさずにコーンにアイスを乗せる。
「有り難う。侑士。」
ニッコリと笑う。
忍足は、にアイスを渡しプラプラと歩き出した。
「えぇ天気やな。」
青空を見上げながらに話しかける忍足。
しかし、心の中では”情けない”と自己嫌悪に陥っている。
「よし!!今から、侑士の家に行こう!!!」
いきなり、いつものテンションに戻った。
そんなに忍足は
「え?さん??」
かなり動揺してしまった。忍足さん、敬語になってますよ?
「突然やなぁ・・・心臓飛び出るかと思ったで?」
本日二度目。これで彼の寿命は二十年は縮んだだろう。
「嫌?」
は忍足に聞いてみるが、忍足は動揺していて上手く言葉が出てこない。
「嫌なら、跡部君家行ってくる。」
すくっと立ち上がり、出口目指して歩き始めた。
「い、いやなんて言ってないで!!!」
やっと言葉が出てきた忍足は、慌てて彼女の腕を掴む。
「むぅ・・・・じゃあ何?」
は、口を尖らせ不満気味。
「何って・・・ただ、突然の発言に驚いただけや。」
彼の背中には、今冷や汗が伝い始めている。
「じゃあ、行って良い?」
は、忍足に無邪気に尋ねてみる。
「あぁ、いつも来とるやん。構わないで?」
安堵しながら忍足は答えた。
「よっし!!!」
は、忍足の手を取り彼の自宅に向かって走り出した。
こうして、二組のカップルはお互いに楽しい時間を過ごしたのだが・・・・。
「な、何なんだ!!このオチは!!!!」
遊園地の残された青学テニス部の屍は・・・・・・
どうなるんだ?
〜おわっとけ〜←(ヲイ)