「ねぇ、先輩!!」
「煩いぞ。君。」
興味。
先輩は、俺の誕生日以来、名前を呼んでくれない。
それは、俺にとって哀しい事。
とっても、とっても哀しい事。
どうして、呼んでくれないんだろう。
あれは、単なる気まぐれ?
ただ単に、その時だけ呼びたかったから?
俺は、呼んで欲しい。
もう一度。
いや、何度でも。何十回でも。何百回でも。
俺は、呼んで欲しいよ。先輩。
どうやったら、呼んでくれるんすか?
俺が、何かやればオッケー?
そんなんじゃ、足りない?物足りないっすか?
先輩、俺・・・・以前は、苦手だったけど、今は、好きっすよ?
本当に、好き。
大好き。
好きすぎて、大変なことになりそうな位。
本当、この気持ち、とても暖かい。
気分も良い。先輩が、名前を呼んでくれたら、もっと気分が良くなる。
先輩だって、そう感じるっしょ?
俺が、そう感じたんだから。
絶対にそう。
それ以外考えられない。
「・・・・・・・・・君は、私の邪魔をしているな。」
先輩は、背中にのし掛かっている俺を、睨み付けた。
「だって、先輩。俺をかまってくれないんだもん。」
「何を言う。私は、私のやりたい事をしているだけ。以前にも言ったが、忘れたのかい?」
「わ、忘れてないっすよ!!」
いくら俺でも、そこまで頭が悪くない。
それは、言い過ぎ。
俺・・・・悲しくなってきた。
「何で、そんな顔をする?」
先輩は、不思議そうに尋ねてくる。
「先輩が、俺を構ってくれないから。」
なぁ、先輩。
俺を構ってよ。良いだろ?
俺に、興味を持ってくんない?
俺に興味持ったら、飽きさせないっすよ。
俺、自信あるし。
先輩も、夢中になる。
絶対に、そう。
「・・・・・・・何故、構わないといけないんだ?」
「俺が、そうして貰いたいから。」
「勝手な理屈だ。」
そう。勝手な理屈。
でも、俺は、構って貰いたい。
それが、今の俺のして貰いたい事。
俺の、願い。
先輩だって、俺のやりたいことをやれって言ったじゃん。
違う?そうだろ??
だから、俺にして。
こんな俺は、我が儘?
違うっしょ??
「なら、興味持ったらな。名前も、その時に。」
先輩は、約束してくれた。
約束は、破る為にあるとか何とか言うけど・・・・この約束は、破らせないっすよ?
さぁて。
今日から、先輩に興味を持って貰えるように頑張るっすよ!!!