さぁ、何をしてあげられるのだろうか。
大好きな、君
に。
俺は、君になにが出来るだろうか。
毎日、考える。
俺は、彼女に何が出来るのかを。
だが、何も思い付かない。何も。何も出来ない?
答えは、見つからない。
俺は、長い長い迷路をさ迷っている様だ。
「参ったな・・・・・。」
空を、見上げた。
青い・・・綺麗だ。まるで、の瞳の様に、青く澄んでいる。
俺は、この色が好きだ。そして、この青空も。
いつから、こんなに好きになったのか。
それは、に出会ったからだろう。
以前は、こんなに空を見上げる事はなかった。
空に、興味すら覚えなかった。
けれど、は違った。
彼女は、青空が好きだった。
初めて出会った時も、空を見上げていたのだった。
何が、良かったのだろう。
だが、彼女に見つめてしまった。とても素敵な雰囲気だった。
空を見上げている彼女は、一つの絵になっていた。
美しい・・・・・・・・・・。
俺が、初めて興味を持った女性。それが、だった。
「鏡夜さん。」
「か・・・・。」
ふと気付けば、が後ろにいた。いつからいたのだろう。
彼女は、俺をにこやかな笑顔で見つめている。
彼女は、笑顔を絶やすことはない。これまで、一度も。
そんな彼女に、俺は何をしてやれる?
いつでも、俺を見守ってくれている、彼女。
愛しい・・・・この感情を、俺に、分からせてくれた彼女。
に、”何が良い? と聞いた所で、何も、意味を成さない。
彼女は、そんな事を望んでいないから。
「今日も、素敵な青空ですね・・・。」
「あぁ・・・そうだな。」
と、二人で見上げる青空は、また違う感じに変わる。
どう変わるかは・・・説明しにくい。だが、変わるというのは、確かだ。
「鏡夜さん。今日のお弁当を持ってきました。」
「あぁ、済まない。」
交際を始めてから、俺はの作ってくれたご飯を食べる。
普通ならば、こんな事はしない。けれど、俺が、にそう頼んだ。
すると彼女は、嫌がる事なく了承してくれた。本当に、優しい。
時々、俺は怖くなる。
が、俺の側からいなくなるんじゃないかと。
こんな俺を、嫌いになってしまうんじゃないか。
そうなってしまったら、俺はどうしたら良い?その時、俺は、どうなってしまうのだろうか。
怖い。怖くて堪らない。
そう、俺は弱い。強気になっているだけだ。
に、してやれる事。
もっと、時間を掛けて考えるしかないだろうな。
どうでも良い人間にやるならば、本当に、すぐに決まるのだが。
は、どうでも良い人間ではない。
時間は、まだある。だから、ゆっくり考えていこう。
「、行こう。」
さて、今日はどこで食事をしようか。
俺は、そんな事を考えながら、の手を握り、歩き出した。