どうか、気付いて。
イトシイヒトヨオレハココニイル・・・・・。
止まらない、涙
。
あれから、俺は、何もやる気が起きない。
どうしてじゃろう・・・・。
答えは、簡単じゃ。
俺は、を避けている。
会いたくない。
でも、会いたい・・・・。一日も、会えないなんて、俺には耐えられん。
だから、こっそりと・・気付かないように、彼女を見に行く。
こんなん、格好悪いじゃろか?
、気付いて?
俺の心に。俺の気持ちに。俺の想いに。
お前は、俺の全て。
俺が、俺自身が、此処に存在しているという証拠。
それが、お前。
テニスは、確かに好きじゃ。
だが、の方が上。それは、当たり前。
、俺は、あれから涙が止まらない。
止めようと努力しているのに、止まってくれない。
どうしようもない。どうにも出来ないんじゃ。
なぁ、頼む。
頼むから、俺の悲しみを埋めて。
「はぁ・・・・・。」
溜め息ばかりじゃのう。
どうにかせねば。
あぁ!!もう、どうして鈍感なんじゃ?
鈍感も、鈍感。
鈍化過ぎるぜよ。俺、こんなに苦労したのは、初めてじゃ。
早く、俺ん所に来んしゃい。
悪かったって。許してくれって・・・・・。
そんでもって、”好きだ”って言ってくれれば尚嬉しいんじゃからのぅ。
それは、無理か。
無理な事は、俺が一番わかっとる。
「仁王君。こんな所で何をしているんです。」
偶然なのか、俺を捜しに来たのか。
柳生が、俺の元にやってきた。
「何じゃ・・・柳生。」
「貴方を、捜しに来ました。真田君が、怒っていますよ?」
真田が?
煩い奴じゃの。
俺は、今、何もやる気が起きん。
本当は、学校にだって来たくない。
来ている理由は、を一目見る為。ただ、それだけ。
「全く。困った人ですね。」
「黙りんしゃい。俺は、今胸が痛いんじゃ。」
そうじゃ。胸が、痛い。
この間、開いた傷口が痛い。
これは、治らない。無理だ。
「そうだとしても、練習はして下さい。」
柳生。
お前は、厳しい奴じゃの。
こんな、傷心の俺にテニスをやれと?
そう言うんか?
頼むから、休ませて。
”いつまで?”
と、聞かれたら困るけどな。
「私の、パートナーである貴方が居ないと、練習にならないのですがね。」
「お前も、休め。」
「お断り致します。」
柳生は、そう言うと、俺を残して去って行った。
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
名前を呼ぶだけで、涙が出てきてしまう。
あぁ、哀しい。
、哀しい・・・・。
どうして、俺達は心が通い合わない?
ウジウジしている俺は、嫌いか?
こんなのは、仁王雅治じゃない?
涙が止まらない。
君を想うたびに、溢れ出てくる。
この涙。止まりそうにない。。俺を助けて。