俺は、一人静かに過ごしていた。
今
からだって、構わない。
とは、会っていない。
話しもしていない。それが、どのくらい続いとるんじゃろうか?
あぁ、話をしたい。沢山したい。
なのに、出来ない。歯がゆさがある。
俺は、全員でのデートに行くのを止めた。
行っても、仕方がない。
適当に、言い訳して。適当に、笑って誤魔化して。
結果、俺は此処にいるって訳で・・・・・。
「暇じゃ・・・・。」
一人になったのを、今更ながら後悔しちょる。
一人になれば、の事。
そればかりを、考えている。
いつか、携帯の着信音が、鳴らないだろうか・・・とか、家の、電話が、鳴らないだろうか・・。
そんな事を、考えているから、何もやる気は起きない。
無理。
が、居ないと何も出来ない。
あぁ、俺は此処まで壊れてしまったのか?
彼女に、溺れている。死ぬ程に。
どうにも出来ない、この感情。
さぁ、どうやって処理をしていこうか。
「おい、仁王!!!!」
「んあ?」
間抜けな声を出してしまった。
それもその筈。いきなり、呼ばれたから。
声がしたのは、外の方。
中じゃない。近所迷惑な奴がおるのぅ・・・・と思いながら、窓を開けたら・・・。
「・・・・・?」
そこには、が居た。久々に、会う
。
だが、驚いた。本当に、驚いてしまった。
どうして?何で?一体、何故此処にがいるんじゃ??
「おい、仁王。お前・・・・バッカだなぁ・・・。」
は、いつもの様な強気の笑みを浮かべながら、唐突に“馬鹿”と言った。
何じゃ・・・それ。
俺が、馬鹿?
訳が分からん。にそんな事を言われるなんて、心外・・・と、言うか傷付く。
好きな奴に、そんな事を言われると・・・悲しい。
、俺の事、本当に嫌いなんか?
「お前は、馬鹿だ。大馬鹿者。お前のせいで、こんなに遅くなったんだ。」
「意味が分からんぜよ。何が言いたいんじゃ?」
の言いたい事。流石の俺にも、分からない。
何が、言いたいのだろう。彼女は。
何を伝えたいのだろう。俺に。
遠回しに、言わないで?。お願いだから。
君は、何を伝えようとしているの。
伝えて欲しい、君のその唇から。
俺の、耳に届く様に・・・・・・・・・・。
「お前が、好きだ。付き合うのは、今からでも遅くないよな?
大体、ハッキリ、正直に、ストレートに、言えばこうならなかったんだ。
だから、お前のせいだ。私は、悪くないからな。そうだろ?違うか?
違うならば、私に説明しろ。言い訳しろ。納得できる様な事を言え。じゃなきゃ、私は謝らない。」
「す・・・き・・・・??」
が・・・・・俺を、好き?
本当に??嘘を付いていない?
偽りじゃなくて、これは夢でもないって事か。
嬉しい。
本気で、嬉しい。
が、俺の事を好きだって言った。
付き合っても良いって・・・・そう言ってくれた。
俺、今どんな顔をしてる?
何だか、筋肉が緩んでいる気がする。
気のせいか?いや、気のせいじゃ・・・ないな。
「おい、お前の返事は?どうなんだよ。」
「そんなの・・・・・。」
そんなの、決まっている。
俺は、ずっとずっと・・・だけを見てきた。
だけを想ってきた。
悲しい事の方が、多かった。この数ヶ月。
泣いた事もあった。俺らしくもない。
傷付いて傷付いて・・・・やっと、手に入れた幸せ。
答えは、決まって居るんじゃ。
絶対に、もわかっとるんじゃろうなぁ。
俺達にとって、遅い始まり。
じゃけど、今から始まったとしても悪くはない。
俺は、そう感じている。
そう、思っているんじゃ。
、お前は?
お前は、どう感じている?
これからは、幸せな日々が来ると願おう。
悲しい事は、出来るならば避けたい。
俺は、お前がいないと駄目だから・・・・。