有り得ん。






















































言います

































































は、元気がなかった。



俺が話し掛けても、曖昧な返事ばかり。



授業中も、教師の話しを聞いていない様子だった。



一体、何があったのか。



聞きたくても、今は授業中。



の近くには、いけそうにもない。
























































(まさか・・・・恋?・・・・・・・・・恋・・・?!)

































































「恋だと!!!?」





































































・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しまった。



思わず、声に出てしまった。



この事によって、クラス中の視線が俺に集まってくる。



恥ずかしい事、この上ない。



何たる、恥。



まで、咆驚した表情で、俺を見ている。

























「・・・・・・・・・・・申し訳ありません。」



教師に謝り、椅子に腰掛ける。



少し、落ち着く事を学ぶべきかも知れないな。







































































「弦一郎、どうしたの?」













昼休み、が授業中の事について尋ねてきた。



否、お前の方こそどうしたんだ。



本当に、何があったんだ。








「ちょっと・・・・・考え事をな。」





「恋の?」





「い、いや・・・・まぁ、色々な。」









本当に、色々だ。



まぁ、全ての事なんだがな。



本当に、はどうしたんだろうか。



悩みがあるなら、俺に言ってほしい。



何でも、話してほしい。



それが、俺の願い。



隠し事と言うのは、どうも好きになれない。



俺が、そういう性格なのか・・・・どうなのかは、分からないが。


















「ねぇ、弦一郎。」



「な、何だ・・・?」



「恋って・・・辛いものなのかな?」









「は?」








恋が、辛い?



ま、まぁ・・・・確かに、テニスの練習以上に辛いと思うがな。



俺は恋については、超初心者だ。



だから、他の奴に色々聞くしかない。



例え笑われても、構わない。



これが、の為であるならな。











「弦一郎はさ、どうして私と付き合ってくれたの?」



「そ、それは・・・・・その・・・・・・・。」



「私の、何処が・・・・好き?」



「ば、馬鹿!!言えるか、そんな事!」



「えー・・・・・ケチ。私に言ってくれても、良いじゃない。」



「恥ずかしいんだ!ほ、本人を目の前にして言える訳がない!!」



「じゃあ、好きって言って。今すぐに。」



「い、今だと!?急過ぎないか??」






は、凄く納得していなかった。



寧ろ、拗ねている。



頬を膨らませ、俺を軽く睨んで来た。



そんなも、可愛いと思ってしまう。



もう、重症なのかもしれない。













「もう、良い。私も言ってあげない!!」



「んなっ・・・・それはないだろう!!」



「だーめ!!言わない!弦一郎が、言わないんだったら、私も言ってあげない!!」













は、走り出してしまった。



お、俺が言わないと・・・・・言ってくれないのか!?






















困る。

























それは、物凄く困る。



に、好きと言われないなんて考えたくない。



そんな生活、あってたまるか。
























































!!」
























































俺は、彼女を追い掛けた。



追い付くのは、至極簡単。



脚は、俺の方が速い。



恥ずかしいが、言うしかない。

































彼女に、“好き”と言ってほしいから。



ずっとずっと・・・・言ってほしい。



だから、今言おう。

























































「お、俺は・・・・俺は、お前が好きだ!!」