二
番なんだ。
「は?何、いきなり。」
「二番だと、言っただけよ。」
「ふーん・・・・・。」
何が、二番なんだろう。
変な人。
君、一体何が言いたい訳?
僕には、何が言いたいのか分からないんだけど。
「良いのよ。風紀委員長の僕は、知らなくて。」
「・・・・・咬み殺してあげようか?」
「やれるなら、御自由に。」
この僕を、全く怖がらない。
恐怖感なんて、全く持たない。
それが、。
僕が、気になるから傍に置いている女。
一体、いつになったら僕の・・・・・僕だけのモノになるのだろう。
そろそろなってくれないと、痺れを切らして、大変な事になっちゃうよ?
「なったら、どうなのかしら?僕は、自分の好きな校舎を壊すのかしら?」
「ワォ。それはないね。オネーサン。」
「そう。」
は、僕に興味が無くなったのか、本に視線を戻してしまった。
・・・・・・何か、ムカツク。
「・・・・・・返しなさい。」
ムカツクから、本を奪った。
ムカツクから、本を投げ捨てた。
ムカツクから、を抱き締めた。
そうしたら、殴られた。
益々ムカついたから、耳に噛み付いてやった。
勿論、軽くだけど・・・・・ね。
「痛いわね。この餓鬼。だから嫌いなのよ。餓鬼は。」
「餓鬼じゃない。もういい加減僕のモノになってよ。。」
「丁重に、お断りしてあげましょう。風紀委員長の僕。」
が、離れていく。
僕の傍から、居なくなるんだ。
君、僕の何が気に食わないのさ。
一体、何が嫌いなんだよ。
こんなに、君を好きで。
こんなにも、君を欲していて。
こんなにも、こんなにも君の事ばかり考えている、この僕を。
「この僕を・・・・・振るって言うの?」
「私はね、二番は嫌いよ。貴方の一番は、校舎。まぁ、並盛全体?あぁ・・・・どうでも良いわ。調子が狂うわね。」
意味が分からない。
二番は嫌って・・・・・何?
確かに、僕は気に入っているよ。
並盛を。
それの、何が悪いの?
それが、いけない事なの?
「もう良いよ。君、訳分からないから要らない。」
「あら、そう。それは嬉しくて仕方ないわね。有り難う、嫌いになってくれて。」
笑顔で出ていかないでよ。
そんな嬉しそうな、表情して去っていかないでよ。
そんなの、嘘なんだから。
そんなの、冗談だから。
行かないでよ。
行かないで・・・・行かないでってば。
君、僕が要らないって本当に思っているの?
ねぇ、ねぇ、ねぇ・・・・・!!!!
「・・・・・・・・何これ。」
温かかった。
温もりのある液体が、僕の手の甲に落ちて来た。
何これ。
本当に、何なの?
「何が・・・・二番だよ。」
二番だって、良いじゃないか。
僕にとっては、は一番なんだ。
そんな僕には、順位すら付けて貰えない。
その僕に比べたら、君はなんて幸せなんだ。
「・・・・・・・・・・・。」
「許可無しに、止めて頂戴。」
膝枕させたら、怒られた。
それでも僕は、無視してやった。
絶対に、どいてなんかやらない。
絶対に・・・・・。
「今度は、何かしら。」
「優勝だよ。」
「何が?」
「君が。」
「優勝?」
「そう、優勝。」
「意味が不明ね。」
「僕の一番。こんな事、言わせないでくれない?全く。」
「偉そうね、風紀委員長の僕。」
僕の髪を、自分の指で梳いてくれた。
擽ったかったけど、嬉しかった。
気恥ずかしい感じがしたけど、幸せな感じがした。
うん、僕は幸せだ。
僕は、やっぱりが大好きだ。
だから、僕はに尋ねた。
次第に眠くなっていたけれど。
彼女に、聞いてみたかった。
「僕は、君にとって何番な訳?」