「御免。無理。」
身長差
生まれて初めて告白して、生まれて初めて振られた。
仲が良かったから、大丈夫だと思ったのに。
絶対に、良い返事が、彼女の口から聞けると思っていたのに。
こんな事って、あるの?
「かなり・・・・傷付くな。」
。
隣のクラスで、背が高い女の子。
ある日、廊下で擦れ違った事がきっかけで、僕は彼女の存在を知ったんだ。
(好きになったのが、間違いだったのかな。だけど・・・・。)
が、僕を振った理由。
それは、僕の方が背が低いから。
どうやら、自分よりも背が高い人の方が良いらしい。
僕にとっては、背が低いとか高いとか、全く気にならないのに・・・どうやら、彼女はかなり気になるみたいだった。
“不二の事を嫌いなんじゃない。ただ、私は身長を気にしてしまうから・・・悪いな。他の女と付き合ってくれないか?”
の言葉は、僕にとって酷以外の何でもない。
どうして、他の女を・・・なんて言うの?
僕は、君を好きになったんだ。
だから、恋人にしたくて、告白したんだよ。
じゃなければ、意味がないじゃないか。
「そ、そっか・・・・駄目だったのか。」
僕は、英二に結果を報告した。
良い結果を報告できなかったのは、辛いけれど・・・・・・。
「だけど、諦める気はないよ。僕はね、が大好きなんだ。他の女なんか、要らないよ。」
僕は、決心した。
どうしても、が欲しいから。
身長がどうこうなんて、関係ないよ。
要は、“好き”か“嫌い”かなんだ。
「。」
僕は、のクラスにやってきた。
君に、伝えたい事があるから。
これだけは、言っておきたいと思ったから。
「不二か。何か用か?」
「うん。に、伝えたい言葉があったんだよ。」
僕がそう言うと、は、不思議そうに首を傾げて、僕を見つめる。
「僕は、君を諦めたりなんかしない。身長なんか関係ないんだよ。いくらが、諦めろって言っても、諦めないよ。」
僕は、自分の決意をに告げて、その場から去って行った。
さぁ、。
君は、僕から逃れられると思うかな・・・・・?