きてしまったんだ、仕方ない










































“飽きたわ”




















この一言に、僕は物凄く傷付いた。













止まる事なく、涙が溢れ出ていたのを、覚えている。













あれから、どの位時が経ったのか。













自分は、どれだけ気を失っていたのだろうか。













分からない。













全く、どうなったのかが分からない。


















































「光、だいぶ唸されていたけど・・・・・何かあったの?」







「え?あ・・・・べ、別に・・・。」















馨の質問に、思わず動揺をしてしまった。













“何も、ない”なんて・・・・嘘だ。













“何か”があったから、僕は泣いたんだから。













その“何か”さえ無ければ、僕はこんなにも落ち込む事もなかったのに。




















(思い出しちゃったよ・・・はぁ・・・・・。)










これで僕は、どの位幸せが逃げたんだろうか。













一日に、何十回も溜息を付けば、それ相応に、幸せが逃げてしまっているに違いない。













僕の周りには、きっと不幸せが纏わり付いているんだろう。











































































“光、もう少し大人になったら、来なさい。今のままでは、必ず終わりが来る。”

























































そう言った、彼女。













“今の内に、離れる必要がある”と言って、僕の側から、いなくなってしまった、彼女。













僕が、幼過ぎたから。













子供過ぎた僕に、彼女は嫌気がさしたんだ。













大人になれ・・・・って、彼女は言ったけれど。













僕よりも、年上の彼女に追い付くのは、それなりに時間が掛かる。

























と・・・・釣り合わないのかなぁ・・・・・。」















悲しい事に、現段階では・・・・どう見たって、“姉”と“弟”だ。













悔しい思いは、かなりある。













包容力だって、余裕だって、経験だって・・・・・が、上。

















僕が勝てるとすれば、力?
















(な、情けない・・・・何か・・・かなり情けないよ。)















考えるんじゃ、なかった。













考えたから、またかなり落ち込んでしまうじゃないか。













一体、何がしたいんだ・・・・・僕。













もしかして、自暴自棄になってないか?













あぁ、あぁ・・・・きっとなっているに違いない。













に言われた一言に、自暴自棄になったんだろう。













が、側にいれば。













彼女さえ、近くにいてくれたなら。













僕は、こんな風にはならなかった。














































・・・・・どうして、近くにいないの・・・?


















こんな僕を。


















こうなってしまった僕を。


















助けられるのは・・・・君しかいないんだよ。