どう思われても、構わないと思ったあの日。





















































例え君が






























































光の突然の提案。









いや、そんな事をしてしまったら、益々嫌われるだけな気がする。

それに、そうなったらそうなったでまた大変だし。
















「良いじゃん。案外、馨の事を好きかもしれないし。」



「いや・・・・それが事実なら、僕は凄く嬉しいんだけど・・・・。」








































現実は、その正反対。真逆。

は、全くそんな感情を持ち合わせていないんだから。


































































「馨、お前も遂に恋をしたのか!!!」



「と、殿・・・!!!ちょっ・・・声が大きいよ!!!」















いつの間にいたんだ、この人。

神出鬼没なのは、鏡夜先輩の方だと思ったのに。

殿も案外、神出鬼没なのかな。























「それで?誰なんだ??俺がきょうり「いや、結構です。」



僕は、直ぐにでも逃げ出したくなって来た。

殿に知られてしまったら、きっと鏡夜先輩に言うだろう。














だとすると、きっと大声で言うだろうから、周りの人にも知られてしまうだろう。

そうなると、結果的に、の耳にも届いてしまうことになる。

























「・・・・・最悪じゃない?僕って、ツイていないのかな。」
























思わず、頭を抱えてしまいたくなる。

















災難だ、災難。

こんな事が、あって良い筈がない。

僕は、どうしたら良いのだろう。


























































「馨、御指名だぞ。」





指名?

こんな時にまで、やらなければいけないの?












僕にとっては、辛いよ。












やりたくない。












無理だよ。
















脳が、僕に“無理だ”と言っている。


























「馨、お客様が待っているんだ。早くしろ。」



「今日は、やりたくないよ。鏡夜先輩。」






















「駄目だ。」



















鏡夜先輩は、僕のお願いをあっさり却下してしまう。

どうして分かってくれないんだろう。




















あぁ、そうか。

きっと、人を好きになった事がないんだろう。

だから平気で、そんな事が言えるんだ。






















「ほら、行くんだ。」



「嫌だったら、嫌だ!」




























思わず叫んでしまう。

だって、の事を考えていたかったんだから。

そんな時に、どうして?











































































「そうか、嫌か。ならば嬢には、お引き取り願うしかない様だな。」














































































は???

今、鏡夜先輩は、の名前を呼んだの?

















「ど、何処?は、何処にいるの?」



「あそこだ。」




















鏡夜先輩は、視線を動かした。

それを辿ると・・・・その先には、がいた。