期限は、一週間でした。
・・・・・・・・・・何だか、短くないか?
付き合いましょう
「一週間?」
「そうだ。一週間だ。」
は、“一週間付き合ってみないか?”と、俺に提案してきた。
一週間。
俺の気持ちは、急降下してしまった。
どうして一週間なんだろうか。
もっと、永い間一緒にいられるかと思っていたのに。
「お試し・・・・・・ね。俺を、試すんか?目の前で、女と別れたのに。」
「何とでも言え。」
は、余裕の笑みを浮かべていた。
今、此処でその要求を承諾しなければ、は一生俺のモノにはなってくれないだろう。
だが、此処で拒まなければ・・・・・は、正式に俺と付き合う気になってくれるかもしれない。
「いいぜ。一週間・・・・宜しくな、俺の恋人さん。」
「あぁ、こちらこそ。ま、嫌になったら直ぐにこの条件は却下されるがな。」
「んなっ・・・・・なっ・・・・。」
そんなのって、有りなんですか?
さん。
どうしてそんなに、酷い事を言うんですか?
「お前を見せてみろ。私はまだ“仁王雅治”を知らないからな。」
俺を、知らない?
「俺を知らないって・・・十分知ってるんじゃなか?」
「バーカ。仁王雅治は仁王雅治でも、“友達”としての仁王雅治だろ?」
だから、一人の人間としての“仁王雅治”を知りたい。
は、俺の事を知りたいと言ってくれた。
酷い事を言う彼女だけれど。
嬉しい事も、は言ってくれる。
そんな彼女が、俺の恋人になってくれる日は、何時の事かは分からない。
けれど、先ずは一週間。
一週間は、“仮”が付いても構わない。
一週間後は・・・・・どうなっているだろうか。
ねぇ。
君は、どう思う?
俺は・・・・俺はね・・・・・・・。
