「何処に行くんだよ。」



「良いから、黙って着いてきんしゃい。」

















































付き合いましょう





























































俺は、の腕を掴んだまま歩き出す。

行き先は、告げない。

着けば、絶対に解るから。






































































「あ、雅治。まっ・・・・・・・って、その女、誰よ。」























俺は、自分を待っていた女の元に、を連れて来た。

勿論、相手の女は、不機嫌な表情をする。














「あぁ、彼女?俺の大本命の女じゃ。」



「はぁ?ちょっと!!どういう事よ!」


































煩い女だ。

どうせ、俺の事なんか何とも思っていない癖に。





























































「ふぅん・・・・仁王、お前・・こういう女が好みだったのか。」



「違う。暇だったから、付き合ってみただけじゃ。何とも思っとらん。」










の言った言葉に反論する。





そう、どうでも良かった。

ただ、暇だったから。

暇潰しで、付き合ってみただけだった。

















「要は、捨てるか捨てられるか・・・・じゃろ?だから、俺は捨てる。お前とは、もう話したくもない。」



「なっ・・・私を捨てるっていうの?“好き”って言ってくれたじゃない!私だけだって!!」

















































あぁ・・・・・ウザったい。

こうなる事を考えると、付き合うべきじゃなかった気がする。















「ま、雅治・・・・お願い。捨てないで!!!」














女は、必死に俺にしがみついてくる。

その瞬間、キツイ香水の香と、厚く付けた化粧の香が入り交じった匂いが、漂って来た。

正直、こういう香は好きじゃない。

俺は、女を引きはがす。






















本当、どうしてこんな女と付き合っていたんじゃ・・・・・俺・・・。




























































「違う男と仲良くやってろ。俺は、もうお前なんか要らんぜよ。」















































































「本当に、趣味じゃないのか?殆どの女が、あぁいった姿形をしていたぞ?性格も、似てる感じだな。」
















漸く、一段落着いた時、が俺に尋ねて来た。

俺が遊んでいた女は、ざっと十何人。

かなりの時間を掛けて、遊んでいた女達に別れを告げて来た。

全ての女が、同じ様な行動、発言を繰り返していた。









「だから、暇だったんじゃ。特にテニス以外やりたい事ないし。」



「受験勉強でもしてろ。将来テニスプレイヤーになるなら話しは別だがな。」























・・・・・・・・あぁ。勉強か。




















「勉強なんか、そんなにしたって仕方ないじゃろ。社会に出れば、殆ど意味をなさない。」



「そうか?そんな風に考えるなよ。役に立つ時もあるだろうが。」



役に立つ時があるのだろうか。

本当に?

大体、必要無い知識はなくても良いんじゃないだろうか?

それとも、何か必要か・・・・・?



「まぁ、とにかく。これで良いじゃろ?俺と、付き合ってくれるよな?」











































































「んー・・・・・血液型が、AB・・身長も・・まぁまぁだな。
女癖・・・悪そうだよなぁ。後は、性格も・・・・お前、性格悪いか?飽きたら、ポイ捨てしそうだし。」



「いや、だからしないって・・・・。」



まだ、疑っているのか?

否・・・・まぁ、確かにやってきた事がやってきた事だから、仕方ないのかもしれない。

けれど、言葉で言っても、は駄目だろう。


















































































「まぁ、AB型だから良いか。取り敢えず、縁を切ったみたいだしな。」

















































・・・・・・・・・・・・・なんか、始めと言っている事が違わないか?
















































というか、良いんですか?

俺、喜んで良いの?

はしゃいじゃっても、構わない??



「・・・・・・・本気にして良いな?取り消しはなしじゃ。俺、お前を束縛するぞ?嫉妬深いからの。」



俺は、の頬に触れる。

とても綺麗な肌だった・・・・気持ちが良くて、もっと触れてみたいと思った・・・・・。