こんな時、一体私はどんな表情をすればいいのだろうか・・・。




笑顔?違う・・・・じゃあ、困った表情?


泣き顔?怒った顔・・・・どれも違う気がする。全く違う。

一体どうして?どうしてこんな事になったのだろうか。

誰か答えられるならば、教えて欲しい・・・・・・・。















































ある日の思い出
































































私は、ある現場を見なければ幸せだった。

あの時さえ、あんな場所にいなければ・・・。

もう、これ以上の幸せはないんじゃないのかって程幸せすぎた。

それなのに、神様はなんて意地悪なのだろうか。

私に、こんな意地悪なことをしなくたって良いじゃない。

なにか、怒らせる様なことしたのかな。















忍足侑士と付き合って、早5ヶ月。

彼といると、時間が止まってしまえばいいなんて感じる。

付き合うきっかけは、侑士から告白してきたのだ。














初めは、嘘だと思い、信じられなかった。

あの氷帝テニス部の忍足侑士なんだから。

”もしかして、王様ゲームとかして負けたのかな?”とか、色々と思考を巡らせていた。

でも、かなり必死で『頼む!!』なんていうから、考えた末に了承した。


付き合い始めた頃は、ファンクラブの女子が怖くて侑士とは会わない様になんて失礼なことを考えてしまったな。

あの時は、流石の侑士も泣きそうな顔で・・・・なんだか、珍しかった。

表情は変えずに、侑士は私にこんな事を言ったよね。

































と一緒にいたい。絶対にお前を守ってみせるから、俺から離れていかんといて・・・。」




































その台詞がどんなに嬉しかったことか。

忘れたくても、忘れることは出来ない。

それからは、侑士は本当にその約束を守ってくれた。

だから、苛めなんて全くなかったし、怪我をする事もなかった。

・・・・・・・・あぁ、跡部君の恋人の香澄は逆にやり返していたな。

本当にキレた時なんて、跡部君がファンクラブの女子に”逃げろ”って言っていた位なんだから。

どうやったら、あんな風に殴れるんだか。


その後は、休日には結構デートしたかな?

侑士は部活サボった時もあったよね。

正レギュラーなのに・・・・良いのだろうか?良くないでしょうに。

”いつか、日吉君にレギュラーの座を取られても知らないよ?”

って言ったら、侑士はただ静かに微笑んだだけだった。

私の質問には答えずに、手を取り歩き出した。
















・・・・・なんて、思い出したらきりがない。

だけど、思い出してしまう。

それ程までに、貴方といた時間は大切なものだった。

私にとっては・・・・・でも、侑士。

貴方にとっては、別にどうでもいい様な思い出だったのかな?

そうだとしたら・・・・やっぱり、あの時の告白は嘘?

私に見せてくれた優しさも、笑顔も、暖かい温もりも・・・・・。





















全てが”






















だったのだろうか。

”違う”って言ってもらいたい。

”愛してる”って囁いて貰いたい。

どうか、私だけを愛し、私だけにその笑顔を向けて・・・・。






愛しき人よ・・・・・。





ホンモノノアイヲワタシニクダサイ・・・・・・。