あれから数年。































、この 、この場所で


























は、いない。俺の側に。

俺は、高校を卒業し、大学生になっていた。


あの時よりは、だいぶ気持ちも良くなって、落ち着いた。

勿論、女の子とも付き合う様にもなった。

けれど、の事を忘れた事は一度もないんだ。







一秒も。

この二年間、忘れてなんかいない。

と別れたあの日から、ずっと俺の悪夢は続いている。

きっと、終わることなんかないんだ。



俺は、誰も愛せない様に、に魔法をかけられたみたいだ。

彼女は、俺から、人を愛する心を盗んで、姿をくらましてしまった。

あぁ、本当に・・・・・君以外愛せない。

隣にいる彼女だって、別にどうだっていい。

ただ、一人でいると、を思い出してしまうから、いてもらっているだけなんだから。










どうでも良い。

どうでも良すぎて、嫌になってしまう。

可笑しいな。前は、違ったのに。

人間、変われば変わるものなんだね。

じゃあ、何故の事は、忘れていないのだろうか。

可笑しいじゃないか。変われるなら、の事だって、忘れられる。そうだろう?

違うだなんて、言えないよ。





























「くっだらないな・・・・。」





俺の側には、幸せはこない?

、帰って来てよ。どうして、帰って来てくれないの?

あぁ、こんな女々しい自分は、嫌いなのに。

















「合コン?無理無理。今の彼女、嫉妬深いからさ。行けないよ。南だって、分かってるでしょ?」


「分かってるけどさ、来てくれよ。人数足りないんだ。良いだろ?千石。」


南は、無理を言う。

全く、面倒なんだよ。今の彼女みたいな女。

少し他の女の子と話したからって、文句を言うはキレるわ・・・・止めてもらいたいよ。本当に。

そろそろ、潮時かな。あんなの要らないし。




























「はぁ・・・・・。」


最近、溜め息ばかり。










”溜め息をつくと、幸せが逃げていく。”










そう言うけれど、本当にそんな感じがするよ。

けれど、つかずにはいられない。








俺は、空を見上げた。

晴れていない。

どうも、すっきりしないような空模様だった。
















































「・・・・・・・・・・でさぁ。どうして俺まで?」


「ま、今日だけだって。頼むよ。な?」


何故か、俺は、断った筈の合コン会場にいた。

嫌だって言った筈なのにな。

どうしてこうなるかな。










「まぁ・・・良いか。」









気晴らしだ。

話でもしていれば、気も紛れるだろうし。

一人でいるより、大分いい。
















一人は、もう嫌だから。

けれど、大事な人は作らない。

作ってしまったら、離れた時が、怖いから。






以外、作らないよ。絶対に。

俺には、君しかいないから。

君しか、いらないから。欲しくないから。





















「お待たせ。」


相手側の女がやってきた。

俺は、視線を向ける。彼女達の方に。












何処にでもいそうな女達。

俺は、何も感じなかった。