俺は、違う女を捜した。
もう少し、マシな女はいないのだろうか・・・・・。
真実
くだらない。
何たって、こんなに女は俺に群がる?
ウザイ。
本当に、ウザイ。
「・・・・・・・・くだらねぇ。」
苛々してきた。
もう、どんな女でも良いか。
適当に、捜して、声を掛ければイチコロだろう。
俺の姿を見れば、拒む者はいない。
俺の、名前を知っていれば尚更だ。
簡単。至極簡単。
遊ばれ、利用され、飽きれば捨てられる。
分かっているのに、女達は俺に群がる。
あぁ、どうしてこんなに簡単なのだろうか。
女は、俺を利用していると思っている。
しかし、実際は、俺が支配しているというのに・・・・気付かないなんてな。
可哀想だとは、思わない。
哀れだとも、思わない。
俺は、泣き叫んで、しがみついてくる女を冷たく見つめるだけ。
ただ、それだけ。
なんと、滑稽だろう。
世の中、そんなに甘くはない。
よく、覚えておくんだな。
俺が、教えてやったんだ。有り難く思えよ?
「跡部。」
後ろを振り向くと、そこには忍足が立っていた。
此奴・・・・一体何時から、俺の背後にいやがった。
全く、油断のならねぇ奴だな。
「何だよ。忍足。」
「えぇ情報持ってきてやったで?」
情報?
情報って、何だ?
「お前が、話し掛けても、落ちない相手、おるんや。」
何だと?
俺が話し掛けても、落ちない女?
馬鹿な・・・・そんな話し、信じられるわけ無いじゃないか。
俺が、話し掛ければすぐに落ちていく女は、この目で五万と見てきた。
それなのに、今更そんな話し、信じられると思うか?
「信じる信じないは、お前の勝手や。けど、ほんまやねん。」
忍足は、それだけ言うと、去っていった。
「フン・・・・おもしれぇ。」
俺に、落ちない女。
そんな女がいるならば、この目で見てみたい。
本当に、無理かどうか、見てやろうじゃねぇか。
この、自分の目で、見極めてやる。