面白くない。
真実
こんなに、簡単なんだろうか。
人が、恋に落ちる瞬間というのは。
(つまらなくないか?予想していたのと、全然ちゃうやん。)
もう少し、面白い出来事に遭遇するかと思ったのに。
これでは、彼女を紹介した意味がない。
跡部、もっと楽しませてくれや。
これでは、暇つぶしにもならへんな。
「なぁ、。なんか面白い事がないんやろうか。」
「んー・・・・無理じゃない?だって跡部君、本気になったらもう誰にも止められないじゃん。」
「そうやな。あかん、計算外やったわ。こんな事になるんやったら、紹介するんじゃなかったわ。」
寧ろ、あのままの跡部の方が、楽しかったかもしれへんな。
色々な女を、取っ替え引っ替え。
次はどんな女か。
どの位の期間で、別れるのか。
周りの奴等と掛けていた方が、絶対に楽しかった。
ただ、毎回それの繰り返しだったから、気分転換やったんにな。
「俺・・・・岳人達に、おごらなあかんの?」
「うん、奢らないといけないんだよ。勿論、私も奢って貰うよ?」
は、俺に抱き付いてくる。
ほんま、は可愛い。
流石は、俺の恋人やな。
「、何が食べたい?何でも奢ったるで。」
「やった!じゃあね、お菓子が美味しいお店が良い!!」
「了解。任しとき。」
俺とは、岳人達を連れて、お勧めの喫茶店へと向かった。
「あの跡部がねぇ・・・・本気で?」
「珍しいっすね。でもそのお陰で、俺達は奢って貰えるなら、文句ないっすよ。」
・・・・・・図々しいな。
が、沢山頼むのは文句はない。
しかし、何故こいつ等が大量に頼むんやろ。
一人、数千円はしとるで。
(あぁ、どないなんやろ。この状況。)
容赦ない、同級生と後輩。
さよなら、俺の万札。
さよなら、福沢諭吉。
「なぁ、これからどうすんだよ。彼女、跡部の事どう思ってんの?」
「それがなぁ。答えてくれへんのや。」
そう、そこが問題。
彼女は、軽く笑っているだけ。
だから、跡部を好きなのか嫌いなのか・・・・・。
「俺達は、黙って見てりゃいいんじゃねぇの?」
「宍戸、分かってへんなぁ。からかうのが、面白いんやないか。」
明日からまた、二人のやり取りを見守るとしますか。
