どうして、笑っているだけなんだよ・・・・・。
真実
は、微笑んでくれた。
だが、肝心の言葉を言ってくれなかった。
“何故”という反面“良かった”という感情が沸き上がって来た。
今、拒否されたら・・・・立ち直れそうにない。
「・・・・・・・ま、急かさねぇよ。ゆっくり考えてくれ。」
「有り難うございます。」
「構わねぇよ。俺も、急かしすぎたからな。ただ、覚えておけよ?俺は、お前が好きなんだからな。」
どうしても、伝えたかった。
“好き”という気持ちを。
「さて・・・・と。帰ろうぜ。送ってく。」
「はい。」
俺は、の手を握る。
も、俺の手を握り返してくれた。
それだけで、嬉しかった。
もしかしたら、拒否されてしまうんじゃないかと思っていたから。
俺は、変われるだろうか。
と出会った事によって、何か新しい自分を発見出来たりするのだろうか・・・・・。
「お前、好きな奴いるんかよ。その位、言えるだろ。」
「・・・・・いません。」
「本当か?」
「本当です。」
「その言葉に、嘘はないだろうな。」
「ありません。」
何度も聞いた。
これでもかという位、何度も聞き返した。
が、答えるのが嫌になる位に。
「凄く、信用がないみたいですね・・・・・私。」
「違う。不安なんだよ。その言葉を、聞いていないとな。」
恥ずかしい話しだが、不安は尽きないから。
なぁ、どうしたら・・・・こんなに不安にならなくて済むんだろうな。
「・・・・・・良い返事を願ってるからな。」
「期待は、しない方が良いですよ。すればする程、裏切られた時のショックが大きいものです。」
は、笑っていなかった。
夜空を見上げ、そう呟いた。
期待をするな・・・・・か。
なかなか厳しい言葉・・・・だな。
まぁ、良いだろう。
期待しないで待ってやる。
その方が良いと言うなら。
が、それを望むなら・・・・・な。
