・・・・・愛してるって・・なんだろう。
永遠に______。
愛 とは何か。
私には、分からない。
”好き”という感情とは違うのだろうと認識は出来る。
だけど、簡単に言葉に出来てしまう程、軽いモノだろうか。
景吾は、その言葉を望んでいる。
欲している。
けど、私は言わない。
言いたくない。
いつか・・・・・自然にその言葉が出せるまで。
その為だったら、嫌われても構わない。
我慢できないならば、それまでの関係だったと言う事。
出会いが在れば、いつかきっと別れが来る。
それが、早いか遅いか・・・・それは、人それぞれだろう。
未来は、誰にも分からないのだから。
今日もまた、景吾は私に聞いてくるのだろう。
そして、私はまた同じ答えを彼に伝える。
いい加減、諦めてくれないのだろうか。
「変な人・・・・。」
跡部景吾は、不思議な人だ。
困った人。嘘が付けない。
不思議。不思議でならない。彼には、人を引きつける何かがあるのだろうか?
私は、まだそれに気付いていない?
景吾は、今までに出会った人間とは何かが違う。
家の人間とも・・・・・。
彼処は窮屈過ぎる。
息が出来ない。自由さえもない。
そんなのが、人間だと言えるのだろうか?
答えは・・・・・・・。
「ふぅ・・・・。」
(この出会いは、悪くはなかった。)
多分、悪くはなかったのだろう。
実感は持てないが、そんな気がする。
私も、何かが変わっていくだろうか?
もし、変われたら・・・・・・・。
「くだらない・・・・。戯れ言にすぎない。」
そうだ、こんなの考えるだけ時間の無駄だ。
景吾、貴方は一体私にとって何なのだろうか。
私は、出会った事で何かが変わった?
貴方は、何かが変わったのだろう。
でも、私は・・・・私自身は変わっていない気がする。
そんな事を考えていたその時だった。
「。」
何時の間にいたのだろう。
ふと、入り口の方へ視線を向けると、そこには景吾が立っていた。