信じられなかった。
永遠に_____。
以前から、が目覚めた時に、すぐに連絡をくれと言った看護師から連絡があった。
”が、目覚めた”と。
俺は、すぐに病院に向かった。
良かった。が・・・・・が、目覚めた。
先ずは、謝らなければいけない。
そして、やり直すんだ。もう一度。
元に戻れないと言うなら、新しくやり直せば良い。それだけだ。
もし、その気がないなら、その気にさせてやる。
「。」
俺は、外を見つめる彼女に話し掛けた。
しかし、何の返事もなければ、何の反応もない。
可笑しい。
何かしら、反応があっても良いはずだ。それなのに、は、外を見つめているだけ。
これは・・・・・一体、どういう事だ?一体、に何があったというんだ。
「記憶がない?」
”記憶喪失”
連絡をくれた看護師から、そう告げられた。
多分、頭を強く打ったのだろう。あの事故の時に。そのせいで、記憶を失ったという。
一時的なものかもしれないし、最悪の場合は、一生戻らないかもしれないと言われた。
記憶が、ない。
それは、今のが、俺の全く知らないだということ。別人の、女。
何で、記憶をなくすんだよ。お前、俺を全く知らないということなんだろう?
「おい。。」
病室に戻った俺は、まだ外を見つめているに、話し掛けた。
だが、話し掛けても無反応。
「おい。」
俺は、の肩を掴み、俺の方に、体を向けさせる。
「おい、良いか?お前の名前は、だ。。」
「・・・・・・・・?」
「そうだ。。それが、お前の名前。覚えておけよ?」
「
・・・・・・・・・・私の、名前・・・。・・・・・。」
は、自分の名前を、何度も呟いた。まるで、呪文を唱えているかのように。
「私は、。貴方は?」
「俺の名前は、跡部景吾だ。お前の、恋人。」
俺が、そう言った直後、は、表情が暗くなった。
それもそうだろう。恋人の名前さえ、忘れてしまったのだから。
言わない方が、良かっただろうか。
恋人
という、言葉を。
さぁ、これからどうするべきか。
は、思い出してくれるのだろうか。俺の事を。
俺は、思い出してくれる事を祈りながら、青ざめているを見つめていた。