あぁ、怖い。
身長差
全く、なんだって不二と付き合わなければいけないんだろうか。
不二は、私よりも背が低い。
私の理想の中には“背が高い”という項目がある。
奴は、その項目には当て嵌まらない。
だから、私は却下したのに。
どうして、付き纏われるのか。
どうして、他の女の所へ行こうとしないのだろうか。
私は、絶対に折れない。
例え、媚薬なるものを飲まされたとしても、絶対に従うものか。
「・・・・・・さっさと男を作れば、不二も諦めてくれるかもしれないな。」
「悪いけど、そんなんじゃ僕は、諦めないよ。寧ろ可哀相だよね。の彼氏がさ・・・・・だって、呪われちゃうんだから・・・フフ・・・・。」
「ふ、不二!!!おまっ・・・いつから・・・・。」
気配が、感じられなかった。
コイツ、本当に人間なのだろうか?
時々、疑問に感じてしまう。
「ね、。付き合ってみようよ。僕達絶対に、相性いいよ。僕がそう思ったんだから、もそう思うでしょう?」
・・・・・・・・・・・・・何という自分勝手な言い分なんだ。
一体、どうやって相性なんか分かるんだ?
そんなの、分かる訳がないだろうに。
「なぁ、不二。私は、背が高い男が良いんだよ。お前は、違うだろう?だから、違う女にしろよ。」
「嫌だよ。僕は、絶対に君を恋人にするって決めたんだ。君以外の人を、恋人にするつもりなんか更々ない。」
開眼するなよ。
どうも、その目で見られるのは苦手だ。
私は、思わず視線を逸らしたくなってしまう。
けれど、そんな事をしたら、負けた様な気がするからしない。
「身長なんか、関係ない。実際、理想とは違う人と付き合う事だってあるんだよ。」
「いや、そうなんだが・・・それも、一理あるかもしれないが、私は嫌なんだ。」
「フフッ・・・・・そんな強情な君も好きだよ。。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・駄目だ。
この男には、通用しないのだろうか。
私の願いは、叶えてくれないと?
諦めてくれないと言うのだろうか。
じゃあ、折れるのは私なのか?
「納得いかないな。私は、絶対に折れないからな。」
「大丈夫だよ。君は、僕を好きになるから。」
不二は、強気だった。
どうして、こいつはこんなに強気なんだろうか。
私は、不思議で仕方なかった。
