「付き合う?」
















































知らないから



































































「違うわ、比呂士。正確には“付き合いたい”と言うのよ。」










「付き合いたい・・・・・ですか。」















どうやらさんは、ご友人の事で、頭を悩ませている様です。













しかし・・・・・なるべくなら、私以外の事で悩んで欲しくありませんね。













悩んでいるという事は、その人の事を考えているということ。













私の事は、頭の片隅にあるかないか・・・・。










































(また・・・こんな・・・・・。)




















































嫉妬する度、思い知らされる。













自分が、こんなにも心が狭いと。













こんなにも、醜いのだと。













普段通り振る舞っても、内心は、ドロドロになっている。













さんは、恋人だとしても、私だけのモノではありません。














それなのに、彼女を縛り付ける事は、したくない。






























































「比呂士は、学校は違うけれど・・・・・跡部景吾を知っているわよね?」










「えぇ、知っていますよ。彼は、氷帝学園テニス部の部長ですからね。」





































跡部景吾。













氷帝学園テニス部の部長。













氷帝学園テニス部の、頂点に立つ人物。














真田君とは、良い勝負だと思います。



















































まぁ・・・・その他の噂もちらほらと耳に入ってきますが。













私には、関係ない。













噂は、その本人とは関係なしに飛び散る。













真実もあれば、虚偽もある。













だから、私はどうでもいい。


















































「その彼を、好きなんですか・・・・・。」










「私は、興味が無いから・・・・・だけど、あの娘は諦められないと言っていたわね。」




















さんは、遠くを見つめていた。














今も尚、頭の中は私の事じゃない。













何時になったら、他の事を考えるのを止めてくれるのだろうか。













さんは、分かっていない。






































「ねぇ、比呂士。言えないなら、諦めるべきだと思わない?」










「それは・・・・・何とも言えませんね。」










「何故?」





















さんは、私の意見に納得いっていなかった。













考えは、人それぞれ。














だから、“必ず”そうだとは言えない。































「私は、諦めるべきだと思うわ。それなのに、諦め切れないだなんて・・・・・。」










さん。きっと、楽しんでいるんですよ。その時の自分”を。」










「自分を?」










「そうです。要するに、自分に“酔って”いるんですよ。」










「・・・・・・・・変ね。」










「まぁ、色々な人が存在していますからね。」










「それもそうね。この話しは、終わりにしましょう。」









































彼女は、飽きたようだった。













きっと、暫くはこの話しには触れないだろう。













これでやっと、私の方を向いてくれる。













私の事を、考えてくれる。














































さん。次の休日なのですが・・・・・。」























































私は、話したかった事を彼女に。













彼女は、私の話しに、耳を傾ける。













二人だけの、話しをしましょう・・・・・さん。