五月、緑が茂るあの日、僕等は再会を果たす。
春
は、何も感じていないみたいだった。
私も、同様に、何も感じていない。
どうしてだろう。
どうして、何も感じないのだろう。
私達は、何かを間違った?
間違った事をしてしまった?
あの人は・・・なんて、何度思ったんだろう。
どうしてこんなに、苦しまないといけないの?
いっその事、魂事持って行ってくれればよかったのに。
そうすれば、どんなに楽だった事か。
そう思っていても、仕方ない事だと分かっている。
命有る限り、私達は、生きていかなければならない。
捜していかなければいけない。
「姉さん。この場所は・・・いても仕方ないわ。」
「そう。じゃあ、この場所はもう居ても仕方ないね・・・。」
“仕方がない”
何時だって、こうやって妥協してきた。
一体、私達は何をやっているのだろうか。
“未来はあるの?”
そんな事ばかり、考えている。
くだらないって、思う?
けれど、考えてしまうのだから、仕方がないでしょう。
それが、私なんだから。
人間は、考えが全て一緒じゃない。
だから、自分の考えと違うと“そういう考え方もあるのか”と気付かされる。
本当に、面白い。
私達は、これからもきっと色々な人達と出会うのだろう。
そして、“この人はどうだろうか”と見つめるのでしょう。
そうやって、時が過ぎていってしまう。
時間は、私達の言う事を聞いてくれない。
願っても、駄目なんだ。
夢を見ていたい。
ずっと・・・深い眠りについていたい。
そう考えていたのに、目覚めてしまった。
「参ったなぁ・・・・。」
ある日、に会った事のある人に出会った。
どうやら、を捜している様に見えた。
けれど、は・・・・・・来るはずが無い。
だって、違うもの。
きっと、彼は違うと思う。
「は、来ないわよ。」
そう、自然と出てしまった。
どうしてかは、分からない。
違うのだから、無視すれば良いだけの事なのに。
それなのに、どうしてなんだろう・・・・・。
「おい・・・・・。」
私は、話し掛けられる前に消えた。
これ以上の長居は、いけないと思ったから。
言ってしまいそうだった、あの事を。
私達の事を、言いたくなってしまいそうだったから。
「あれ・・・?君は・・・・・・。」
振り向くと、見覚えのある姿がみえた。
何処で会ったのだろう。
一体、何処だったか・・・・思い出せなかった。
