「こんなの、要らない!!」




































































知らない、あの娘










































































叫び声。



女が、叫んでいる声。



とても、狂ったように叫んでいる。



何が、あったんだろうか。





































この声は・・・・・・・・・?





















































「どうして・・・・どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!!!

私が、何を?何か、した?私は、ただ学校が好きだった。迷惑なんか掛けていない!それなのに、どうして虐めなんか・・・・虐めなんか!!!」














































































叫び続けていた。



怒りに任せて、叫んでいた。



保健室で、何か起こっている。



壁越しだから、何があるのかは判断できない。



分かる事は、非常事態・・・・だという事。



















































「嫌い?嫌いだから、虐めるんですか。自分の思い通りじゃないから、気に入らない人間を消すんだ。

あんた、何様だよ!神様?いや・・・違う。神なんか、いない。困った時の神頼み?はっ!!そんなご都合主義ふざけるな!!

全員が全員・・・・相いれるなんてないんだよ!!!!死ねる?死ねるの??自分が、私の状況になったら・・・・・あぁ・・ない人間には、分からないですよね。

分からないから、こんな事したんですよね。あれ?忘れた?なら、思い出させてあげましょうか?」

























































































マズイ_____。



























































































何かを、察知した。



これは、勘でしかない。



だが、マズイ・・・・本当に、そう思ったから、俺は扉を開けた。






































!!!!」



「に、仁王君・・・・貴方、この時間は・・・・。」







保健医が、何か言っている。



けれど、そんなのは気にしていられない。



最優先は、だ。



俺は、を見た。



彼女は、刃物を持っていた。



綺麗な瞳は、見開かれている。



その瞳から、大量に流れ続けている・・・・・涙。



















































・・・・。」






「こ、来ないで。来たら・・来たら・・私は・!!!!」















俺は、歩みを止めた。



何故なら、彼女が自分の首筋に刃物を突き付けているから。



あの目は・・・・・本気だ。



少しでも刺激をしたら、彼女は自分の首を傷付けるだろう。




















































・・・・落ち着くんじゃ・・・・。」





「私は、平常心ですよ。仁王さん。」





「違う。俺には、そんな風には見えん。」


















































死なれたら、困る。



俺には・・・・無くてはならない存在なんだから。



お前は、それを分かっていない。



全然、分かっちゃいない。























































・・・・世の中には、必要としてくれる人間もいるぜ。」







「へぇ・・・・?私には、そんな人はいませんよ。今までも、今も、これからも・・・・!!!」

































































全く、これだから困る。



だから、お前は分かっていないんだ。





































































「俺が・・・・俺が、いるじゃろ?」